『家族で学ぶ 地震防災はじめの一歩』出版されました

『家族で学ぶ 地震防災はじめの一歩』 東京堂出版

地震や津波のメカニズムを知ることと,それに具体的にどう備えたらいいのかを知ることとは別です.さらに言えば,備え方を知ったとしても行動を起こさなかったら,何も知らないのと変わりがない,というのが防災です.

専門性で言うと,メカニズムについては地震の科学の研究をしている人が詳しいですが,具体的にどんな準備をすればいいのかといったことは消防職員や自治体の防災課の方が詳しいでしょう.行動に起こすことについては,東日本大震災以降は学校現場で実践されるようになってきています.だから,科学としてのメカニズムと,実際の防災対策のあり方,その実践を促す方法が同時に一冊の本に収まることは,これまでほとんどありませんでした.

そういった観点で考えると,地球物理学を専攻して地震学で博士号を取り,東日本大震災前から学校現場で防災教育の開発に携わって,震災後は日本各地で防災教育を実践してきた経験を持つ私だから伝えられることがあるのではないか.そう思うようになりました.

地震災害の犠牲者をなくしたいとの想いを込めて,科学と防災の両方を綴りました.すべてのページに絵があって,対話形式で物語が進んでいきます.ぜひお手にとってご覧ください.子どもたちの命を真ん中において,いま何をするべきか,一緒に考えていきましょう.

コメントは受け付けていません。