長周期地震動による被害

高層ビルは、ゆったりと長く続く大きな揺れにあっても、倒壊するとは考えにくいと言われています。それよりも家具やオフィスデスクなどの転倒によって室内は大変なことになるでしょう。それからもうひとつ、これなしでは暮らせない、高層ビルに必要なもの、何でしょう?

エレベータ! あれは上下方向に動くことだけが想定されている乗り物だもんな。横方向に繰り返し揺すられたら、損傷してしまう。

それどころか、再開まで使用できないとなったら...長周期地震動は、まさに、高層建築物を作るようになった現代の社会を襲う災害です。過去の地震による犠牲から学んだことをすべて生かせたとしても、私たちの生活様式の変化によって、こうして新しい災害が日々準備されているようなものなのです。

災害もまた、時代とともに進化するのですね。でも、長周期地震動による犠牲者は、日本ではまだ出ていないのでしたよね。犠牲者を出す前に、科学と技術で予見できた例なのですね。

そう。だからこそ、次の地震が起きる前に対策を急がねばなりません。