阪神・淡路大震災から,今日で16年だ.僕は6歳だったけど,地震が珍しい僕の出身地もあの時は揺れたから,はっきりと覚えている.
16年ってどのくらいの年月だろう? レイ先生が対応している中高生の授業では,そろそろ「震災の後に生まれました」なんて聞こえるようになってきた.あの頃生まれた子が,中学校を終えるくらいの長さである.あるいは,6歳だった子が小学校に入学して,中学と高校と大学を終えるくらいの長さである.
あるいは,16歳の高校生が大学と大学院を出て,大学の教員になるくらいの年月である.レイ先生は,あの日,高校1年生の3学期で,数ヵ月後の進路の選択に悩んでいた.そして,この日の夜,地震学者になることを決心した.
毎年1月17日には,自分は地震の恐ろしさをまだ本当には理解していない,これを理解したうえで研究を進めなければならない,と言い聞かせているんだそうだ.