レイ先生にブログの再開を言われたけど,僕は何も言葉にできないままだ.防災にかかわる仕事がしたい,そう思って地震研に来た.地震の勉強をすれば社会の役に立てると信じ込んで,研究室をノックした.だけど,どうだろう!
悩む僕をレイ先生が,小学校に連れ出してくれた.3年前から取り組んでいる防災教育のモデル校だ.2学期始まりの日,避難訓練が行われる.
20分の中休み.雨の日だったので室内や廊下で遊ぶ小学生たち↓
小学校の時って,中休みあったよなあ...
そこに,緊急地震速報が突然鳴る!「ティロン!ティロン!」
すると子供たち,一斉にダッシュ!
あっという間に全員机の下へ.
もちろん,廊下にしゃがむ子もいれば,図書室で柱のそばに固まる子もいる.
緊急地震速報は抜き打ちで鳴った.そして,どこに避難しなさいとも放送されない.そもそも地震の時はこういう状況なんだ.いつ地震が起きるかわからない.
高島第一小学校では,物が「上から落ちてこない」「横から倒れてこない」を合言葉に,自分で安全な場所を判断してアクションする訓練を続けている.驚いたことに,小学校1年生が,「廊下の柱の方が近かったから,お教室に戻らずにここにしゃがんだの」などと言っている.
6年生に至っては,「夏休み,プールに入る前に,地震が起きたらどうするかを考えました」「映画館に行きましたが,エレベータは使わないようにしました」「家族で旅行に行った旅館で,まず最初に非常口を確認しました」などとコメントしている.小学生が,リスク・マネージメントしてるではないか!
「どう?立派でしょ,小学生.」レイ先生にも笑顔が戻った.「いい写真は撮れた?」
う.スポーツ連写モードで撮影するように言われていたけど,子どもたちのあまりの素早さにほとんど撮影できませんでした...
9月2日追記:
緊急地震速報については,『謎解き地震学』の S波が来る前に!緊急地震速報の活用 をご覧ください.