「政策コンテストの結果」にレイ先生からコメント

バタバタと海外出張にでかけたレイ先生は,僕の『政策コンテストの結果』記事を見てないだろうと思っていたら,ちゃんと返事が来た.以下,引用.


「学術は僕のものでもないし,研究者のものでもない.研究者がこの世からいなくなったって,人間活動をする限り,学術はなくならないだろう.経済,政治,読み書き,それから料理,毎日携帯を使ったりインターネットを使ったりする僕らの生活自体がいい証拠だ.だから僕は訓練をする.よりよい形で後世に知識を託していけるように.」というくだりに,なるほど,と思いました.

私が定職(つまり今のポスト)を得たのはこの4月からです.言いたくないけど32歳で初めてよ.学振の奨学金などで,他の研究機関や海外の研究所などを渡り歩きました.それで30歳の頃は,いったい社会人の役割って何だろう?,とよく考えていました.

私の今の答えは,社会の不安をなくすこと,ね.どんな社会でもいいのよ.私が母親なら子供や家族が不安を覚えないような行動を取るでしょうし,大学総長なら教職員が大学の一部であることに不安を覚えないように努力するでしょう.実際,寄付とか集めたり,声明を出したりしているでしょう? 私は今は地震学者として社会にいるから,地震に不安を感じる人に対してできることをするし,あるいは地震が起きてから多大な不安を覚えそうな人に今からできることをしている.

大地くんのような学生たちや若い研究者たちが,これ以上不安を覚えないで済むようにするのも,学術という社会での役目のひとつです.今はとにかく思った道をとことん進みなさい.あなたの「訓練」には協力しますから.


うぅ.お手柔らかにお願いします...

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