霧島に観測に行っていた技術さんから,僕は初めて観測のようすを聞いた.火山観測のすごいところは,電源とインターネットがないところに観測網を展開することだ.百聞は一見に如かず.まずは写真をば.
左にあるグレーの四角がソーラーパネル.これで電源を取っている.その手前の白い円盤がパラボラで,これを使って衛星にデータを転送して,地震研に送るというしくみだ.
日本には数千点の地震観測網がある.それを火山の周辺に重点的に増やせば火山観測網のできあがり,なんて思っている人もいるかも知れないが,それは違う.電源もネットもひけないところに観測網を展開するのは職人技なのだ.火山に情熱をかけてきた研究者や技術者たちの創意工夫と経験あってこそなのだ.もちろん,何よりも,土地を提供してくれる地元の方のご協力がなければ成り立たない.人と人とのつながりも重要だ.
それにしても,背後の噴煙がすごい.山の姿は見えず,噴煙だけがもうもうと見えている.