科学予算増額!

今日はすごいクリスマスプレゼントがあった.なんと科学予算の増額が決まったのである! 今月初めの政策コンテストでかなりの縮減を受けたときのブログ記事はこちら.

大学に関係するところでは,

  • 運営費交付金削減が1%から0.5%へ(依然として残る0.5%減分の58億円は大学教育研究特別整備費として新設して埋め合わせ).
  • 博士課程教育リーディングプログラムを新設して39億円増.
  • Global COEは10%(28億円)削減.
  • 学振PDは15億円増の60億円.
  • テニュアトラック普及事業を新設して81億円つける.
  • 海外学振は3億円増の19億円.
  • 科研費は633億円増の2633億円.年度を越えた使用のできる寄金化へ.

などなど.

増額というアクションに託された国からのメッセージは,若手の育成に力を入れなさい,ということなのかな,と考えたりしている.

と書いていたらレイ先生が来て,本件についてひとしきり意見を言っていった.一部抜粋.

「若手の育成,それもキャリアパスも含めた育成について,我々はもっと力を入れていかなくてはね.依然として残るPD問題などを解決しないと,若い人たちは来ないでしょう.」

「貴重な税金から増額されたことをかみしめて,頂いた予算でこんなことを社会や後世に役立てていっています,と国民に報告していかなくては.それは広報をやる私にとってはとても重要なミッションですし,何より研究者ひとりひとりがそれをよく理解して,意識して研究活動をしていかなければなりません.」

「プレゼントじゃなくて,先行投資なのよ.現世や後世の社会のためのものにしなくてはいけません.」


いろんな人の意見を書いてみる.

「お金がなかったら工夫するようになる.予算がついたのは有難い.しかし研究者は当然,これに甘んじてはならない.」

「若手のための研究費の削減が決まった時に,しかるべきアクションを取ったのか.首相の一声にたまたま救われただけで,相変わらず何のアクションも起こせないようではダメだ.」

「運営費交付金ではなく,科研費についたのは,物から人へつけるしくみになった,ということだろう.科研費の取れない人は淘汰されて行く.これで本当に優秀な研究者だけが残るようになるんじゃないか.」

本件に対して研究者や一般の方々がどういうコメントをするかは,とても興味深い.もっといろんな人の意見を聞いてみようと思う.

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