緊急地震速報の活用例

防災の日らしくまとまっているね。僕はテレビもラジオもつけてなくて気付かなかったよ。

エリアメールなどの携帯電話による緊急地震速報受信サービスの手続きはされてないのですか? 対応機種なら申込みも使用料も通信料も不要ですし、設定も簡単です。あ、でも新堂教授は携帯電話は置きっぱなしでしたね。。

そうなんだよ。だからついに受信端末を購入したよ。NHKの報知音と同じに設定できるやつをね。これでテレビや携帯に気付かない僕でも安心だ。

家具の固定や防災グッズなどの備えをしていれば、ですけどね。

今回は大地くんに注意されっぱなしだね。この機会に点検しておくよ。ところで緊急地震速報の活用方法も調べたかい?

はい、興味深いのは鉄道でした。ずいぶん前から独自に研究開発されていたんですね。新幹線の「のぞみ」の開始とともに実用化されたので20年近い実績になります。他には工場などの生産ラインの制御やエレベータの停止、建設現場などの危険作業者への通知やデパートでの警戒周知などが実施されていました。あと、レイ先生がやっている学校での避難訓練。緊急地震速報の報知音で子供たちは瞬時に安全な場所を探して身を寄せるそうです。子供のころから訓練しておけば、ずいぶんと違うでしょうね。

阪神・淡路大震災では実に8割近くの方が家具や家屋の下敷きになって亡くなられた。残りの1割は火災が原因だ。つまり9割の犠牲者は自宅が凶器となって亡くなられたのだよ。無念でならない。日本には厳しい建築基準法があって、地震にも火災にも強い家が建てられている。家具を固定したり、食器棚を瞬時にロックしたりする製品もたくさん開発されて売られている。その上で緊急地震速報も世界で初めて実用化されているんだ。もう二度と地震による犠牲者を出したくない、その想いが伝わってくるだろう。うん、やっぱり今日のうちに棚を整理して家具を固定しよう。年に一度の点検だ。

年に一度、自宅やオフィスを見まわしてみよう。不用意にガラスビンなんかが置かれていないか、逃げ道は確保されているか。実家の家族との連絡は、災害伝言ダイヤル「171」で取ろう。毎月1日と防災週間の8月30日から9月5日までは体験利用ができる。今日くらいは徹底してみよう。もう二度と地震による犠牲者を出さないために。

<つづく>