四国西部では深部低周波微動の他に、このスロー地震が発生していることが、傾斜計の記録からわかってきました。数日かかってマグニチュード6弱程度のエネルギーを開放するこの地震は、「短期的スロースリップイベント」と呼ばれています。そのさらに西端の豊後水道では、このような現象が数ヶ月続く「長期的スロースリップイベント」が観測されています。
いろいろあるんだなあ。なんだか、他にもまだあるんじゃないか、っていう気がしてきたぞ。
あるのよ。さらに注意深く解析を進めたところ、「深部超低周波地震」という地震が起きていることがわかりました。
うわわ。ちょっとここで一回まとめておきます。それぞれのスロー地震の活動場所は、ん? 場所を決めるには、それぞれのスロー地震の震源を決めなければいけないのか。普通の地震のように震源決定はできるのでしょうか。
さすがは、一年間勉強してきただけあるわ。いいところに気付きました。通常の地震と同じようには決められなかったので、新たな手法が開発されました。大学院に入ったらぜひ学んでちょうだい。答えを言うと、深部低周波微動と短期的スロースリップイベント、そして深部超低周波地震とは同じ場所で起きています。それよりもやや浅いところで長期的スロースリップイベントが起きています。西南日本と言えば東海・東南海・南海の巨大地震の発生域ですね。それらとの位置関係をまとめてみましょう。