津波発生のメカニズム

まずは津波を引き起こすような地震について考察してみましょう。プレートの運動と地震の発生の関係は?

年間数センチメートルというのゆっくりとした速度で沈み込む海のプレートの一部は、陸のプレートと部分的にくっついています。このくっついたているところがままこれ以上沈み込めなくなった限界で耐えられなくなって、、一気にはがれるのが「プレート境界地震」です。

大地くんはホワイトボードに沈み込むプレートの絵を描いた(図1)。

『地震と地震動、マグニチュードと震度』で学んだとおり、地震は断層での急激なすべり運動でしたね。プレート境界地震では、海と陸のプレートの境界そのものを断層面としています(図1上)。それから、部分的にくっついていることを「固着」と言うのよ。固着したまま沈み込んでいくと陸側の海底面の様子はどうなるかしら?

陸のプレートの海溝近くでは陸のプレートの海底面は徐々にへこんでいく?(図1中)

そう。地表がへこむことを「沈降」と言います。一方で、陸のプレートの海溝から離れたところでは地面の盛り上がりである「隆起」が観測されまするのよ。

板をたわめると真ん中が盛り上がるのと同じですね。そして地震がの発生とはすると、固着がはがれて陸のプレートが一気にはね戻ること。すると、地震発生まで沈降だったところは一気に隆起して,隆起だったところは沈下する隆起と沈降は、逆の場所で観測されるわけか(図1下)。

こういった海底面や地表の動きを「地殻変動」と言います。この地殻変動で海水面はどうなるでしょう?

海水は海底面やの地殻変動と同じように一気に移動する。この水の塊の上下方向の移動が津波のきっかけとなるのか。

一部だけ沈降したり隆起したりした海水面は平らに戻ろうとして振動しますね。これがいろいろな方向に伝わっていく現象が津波です。さて、押し波から来る津波と引き波から来る津波があるのもわかったかしら?

なるほど! この図では海溝より左側にある地域には引き波で、右側にある地域には押し波で、津波が到達するのですね。