プレートテクトニクス その3

震源の深さですね。へぇ、地震が起きる場所は地球上で決まっている上に、深い地震はその中のさらに一部の地域でしか起きていないんだ。日本、南米、フィジー、インドネシア。・・・そうか! 日本の断面図を見る機会はよくありますから、深い地震がどうやって起きているのか想像できます!

大地くんは日本の下へ沈み込む太平洋プレートの絵をホワイトボードに描いてみせた。プレートは沈み込む先々で地震を起こしている。つまり、プレートが沈み込んでいる地域では深い地震が起きる、というわけだ。「じゃあ浅い地震はどこで起きているのかしら?」レイ先生の問いに、今度は太平洋プレートの反対端に続きを描いた。プレートが生まれるところは海の底で嶺のように連なっているんだ。ここでは浅い地震が起きる。それから、プレート同士がすれ違うところ。たとえば嶺と嶺とをつなぐ部分ではプレートが互いにすれ違っていく。ここも浅い地震しか起きない(図3)。

プレートテクトニクスの入門はOKというわけね。今日はここまでをまとめて新堂教授にご報告なさい。

そう言ってレイ先生は大地くんの机に案内してくれた。「足りないようなら言ってちょうだい」レイ先生は教科書を机に置くと部屋を出て行った。自分の机とコンピュータ。積み上がった地球科学の本。今日から新堂研究室でがんばろう。